[ お役立ちコラム ]
ライフイベントから見た住宅購入のタイミング
「いつかは家を買おう!」と思ってはいるのに、「どのタイミングで買おうか?」と時期を定めきらずにズルズルと先送りになってしまっている方はたくさんいるのではないでしょうか。
家を買うときというのは、「良い物件にめぐり会えた!」というのもひとつのタイミングですが、「良い物件を探そう!」と思ったきっかけが皆さまそれぞれにあったに違いありません。
ライフイベント(人生の節目)
就職、結婚、出産、子どもの進学、転勤...など
でも、
「共働きの間に家を買ってしまおう」と思ってもお互いに仕事が忙しいからと決めきれず...
「子どもが生まれてから買おう」と思っていたら育児に夢中で、あっという間に時が過ぎて...
「子どもの小学校入学前に買おう」と思っていたら...
気づけば家賃に何百万円も払っていて、「あのとき買っておけばよかった」という後悔もたくさん聞いてきました。
そんな後悔をしないよう、
このコラムを最後まで読んでいただけると、皆さまそれぞれの家を買う最適なタイミングを見つけることができるでしょう。
これから、我々住宅建築コーディネーターにご相談をいただいたお客さまの実例などをもとに家を買うきっかけとなったライフイベントやそのメリット・デメリットなどもご紹介していきたいと思います。
どうぞ最後までお付き合いくださいね。
■シングル
男女ともシングルと言ってもいろいろな状況が想像できます。
結婚願望がなく、これからもずっとシングルの人、離婚してまた再婚を望んでいるシングルの人、結婚願望はあっても出会いがないシングルの人など人それぞれ。
必ずしもシングル=結婚しない人ではないということです。
それらシングルの方の住環境については、一般的に賃貸マンションというイメージが強いのではないかと思います。
では、シングルの方が家を買うことを考えるきっかけとはどのような状況でしょうか?
転勤族でなければ、やはり老後のことまで考えた場合、賃貸で老後もずっと家賃を払い続けるよりも同じぐらいの住宅ローンの返済額ならば、購入することも視野に入るのではないかと考えます。
また「家賃がもったいない!」「将来的に資産として持ちたい!」と考えることも自然ではないでしょうか。
あとは、世間体や社会的に信用度が高まるといった外からの目を気にする方もいるかもしれません。
また、賃貸では叶わないシングルならではのこだわりの家づくりを求めることもあるでしょう。
人それぞれの考え方があり、シングルの方は自由度が当然に高く、どのライフスタイルを選ぶかは、ご自身の意思決定が全てです。
人生100年時代を考えると長く安定して住める家づくりも是非選択肢のひとつに入れて考えたいものです。
■結婚
「とりあえずは賃貸でいいかな?」
「家賃がもったいないから買っちゃおうか?」
結婚して「自分たちの新居をどうしようか?」というのは、ほとんどの方が考えることだと思います。
世間的には「まずは賃貸」というのが大半を占めているそうで、私自身も結婚した当初は賃貸で暮らしていました。
ただ、弊社にご相談に来られるお客さまの中には「今度結婚するので、新居を建てたい!」というご夫婦が意外と結構いらっしゃいます。
結婚してすぐに家を買った方が良いのか?悪いのか?
そんな疑問を解決するために、結婚を機に家を買うメリットとデメリットを紹介していきたいと思います。
賃貸に住む場合、契約時に敷金・礼金などの一時金がかかり、以降毎月、家賃を払っていかなければならず、これらは基本的に掛け捨てです。
それに対して、家を買えば、これらのお金を購入資金の頭金や住宅ローンの返済に充てることができ、無駄になりません。
購入にあたり住宅ローンを利用する場合では、早い時期から返済を始めることができますので、35年などの長い期間でローンを組むことができ、毎月の返済額を低く抑えられます。
また、定年退職前にローンを完済することができれば大変理想的ですよね。
一方で、結婚してすぐに家を買った場合のデメリットとすると、
子どもは2人と考えていたら3人になった!
双子が生まれた!
なんていう家族計画の変更は一般に起こり得ることだと思います。
そのような場合、家が狭い...部屋数が足りない...といった問題が生じるかもしれません。
また、子どもの成長とともに通学のしやすさや近隣学校の評判など教育環境が気になってくるかもしれません。
ご家族の教育方針に従って校区変更のために引越しする人もいます。
他に働き盛りの年代であれば転勤があるかもしれません。
また、残念なことに離婚することになってしまった場合は色々と大変です!
住宅ローンを夫婦連帯で組んでいたり、家が共有名義になっていたりする場合、その手続きが大変なのです。
結婚してすぐに家を買う場合、婚姻関係の継続性やお子さまの人数、勤務形態など様々な不確定要素が関わってくるのは事実です。
しかし、これらのことをしっかりとライフプランニングして購入に至れれば、結婚時での家の購入は金銭的なメリットは大きいと言えるでしょう。
■出産
ライフイベントで考えたとき、結婚の次は子どもの出産時ではないでしょうか。
「子どもが生まれたので、家を買いたい!」というお客さまもたくさんいらっしゃいます。
出産を機に家を買う場合、子どもがいる暮らしをより具体的にイメージすることができます。
男の子、女の子...これだけでも校区やこれからの進路などの教育方針について、夫婦で話し合い、家の購入条件に反映させることができるでしょう。
また、出産を機に家を購入して、実際にそこでお子さまたちが成長していった場合、たくさんの幼なじみに囲まれて、交友関係の形成に大きな影響があると感じます。
私自身、子どもの出産前に家を購入して、そこで生まれた子どもたちには小さい頃からの仲良しも多く、小学校、中学校と進学していくと「途中で引越しはしたくない!」と言っていました。
また一方、金銭面で気をつけなければならないことがあります。
共働きで夫婦連帯して住宅ローンを組む場合、産休・育休中では奥様の収入を合算することができず、希望する金額で住宅ローンを借りられない場合があります。
また、産休・育児休暇中の収入減少や、職場復帰するにあたっては子育てを考えて働き方を見直す人はたくさんいます。
その結果、それまでの収入を下回る場合がありますので、世帯収入の推移に気を付けて購入計画を立てなければなりません。
■小学校入学前
子育て世代にとって、お子さまの小学校入学前というのは、一般的に家族構成が固まってくる時期で、家づくりを最も意識されるタイミングではないでしょうか。
なぜなら、小学校入学前後の家探しで皆さまがとても気にされるのが校区だからです。
今通っている保育園や幼稚園のお友達と同じ校区で探したいという方もいれば、
一方、将来のことを見据えて希望の校区で探したいという方もいます。
もし、一戸建て希望でこのようにエリアを限定する場合は、土地探しが難航する可能性がとても高いです。
家づくりに必要な期間は一般的に約半年、土地探しから始める場合は約1年と言われています。
ただエリア限定で土地探しを考えている場合は、余裕をもって1年半程前から探し始めるのが理想的です。
マンションや建築会社など家の情報収集や見学会に加えて、小学校入学前の時期ですと転居先の学校の情報収集なども必要となってくるので、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
また、小学校入学前までに転居したらいいと思われる方が多いのですが、実は11月頃に就学時健康診断や入学の申し込み、早い学校ですと学童の申し込みも始まります。
よって、この時期までに転居先と通学する学校が決まっている方がスムーズに手続きが行えます。
さらに家づくりに関しては、年末年始は工事が遅れたり、時期によっては引越し費用が割高になったりする可能性もあります。
ただし、年末までに引き渡しと転居が伴えば、税金や住宅ローンの控除、現在の家賃との兼ね合いでお得になることもあります。
家探しは早めの行動がお勧めです。
■アラフォー
国土交通省の平成29年度「住宅市場動向調査」によると、30歳代の方が最も多く家を購入しているようですが、全体の平均世帯主年齢は、注文住宅(新築)では41歳、分譲マンションで44歳だそうです。
そろそろアラフォーは賃貸のまま家賃を払い続けることに疑問を持ちだす年齢でもあります。
親を連帯保証人にするのが厳しくなると保証会社を使わないといけなくなるとか、自分が高齢になってくると家を借りにくくなるなど今後の賃貸での課題が見えてきています。
家賃を払い続けても賃貸では自分の資産にはなりません。
ただせっかく払うなら資産にしたいけれど、家を購入すると老後が心配と思っている方が多いのも事実です。
しかし老後に対する不安は、ライフプランをすることで解消されます。
ライフプランでは、今後発生する費用や必要な貯蓄額を把握することができ、さらに家購入の資金計画も立てることができます。
ローンを組むことを考えると余裕のある年齢ではないので、自分の資産となる家の購入を少しでも考えているのであれば、まずは老後の資金計画も立てられるライフプランをしてみることをお勧めします。
また家の購入の際は、終の棲家として老後の間取り変更がしやすい家づくりや結婚を想定した間取りを考える事も大事ですし、売りやすさや貸しやすさを考えて利便性が高く標準的な間取りの家を考える事も1つです。
アラフォーは今後の仕事状況や実家の都合、結婚の可能性も含んでいます。
今後のライフプランの変化によって柔軟な対応ができるようにしておきましょう。
■転勤族
サラリーマンの宿命である「転勤」はサラリーマンである以上避けて通れません。
よく転勤族の方は「家を買うのは転勤があるから難しいなぁ」と言われますが、賃貸は
単なる消費なので、いつまでも資産になりません。
老後生活を迎えた時に、年金から家賃を引き続き払い続けるのは住居費の負担が多くなることが予想されます。
総務省の平成28年「家計調査(家計収支編、貯蓄・負債編)」のデータによれば、高齢夫婦無職世帯の月間消費支出額約24万円の内、住居費は1万4,700円となっています。
これはあくまで持家を前提とした数字で、そこに家賃がかかるともっと支出が膨らみます。
現役世代のうちに家を買って負担を残さないようにしておくことが理想です。
シングルであればどこに住もうが自由で、それを制限する理由はあまり見つかりません。
しかし、家族があれば話は別で、とくに子供が中学生以上になれば、受験を控えてなかなか住環境を変えることは難しくなり、単身赴任という選択しか望めないこともあるでしょう。
では、転勤族はどのタイミングで住宅購入を考えれば良いのでしょうか?
①小学校入学前
子供にとっての校区はとても重要な要因で、子供の将来の人生を左右すると言っても過言ではないかもしれません。
一般的に私立の幼稚園であれば、あまり地区などは関係ないですが、公立の小学校となれば、その地域での環境に馴染む生活が始まり、そこで友達も増えるため、入学後にその環境を変えることは学年が進めば進むほど難しくなってきます。
その点、小学校入学前であれば、途中で転校させることもなく、自然と環境に馴染んでいくことになり、子供にとってはベストなタイミングではないかと考えます。
②高校卒業後
一般的に高校まではエリアを大きく変えず、一定の地域の中で子供たちは育っていくと考えることが自然だと思いますので、同じ校区内で転居することを除き、小中高の途中で転校をさせることはできるだけ避けたいという前提に立てば、高校卒業後が次の住宅購入のタイミングだと考えます。
大学や専門学校への進学であれば住む地域が変わってもあまり問題はなく、就職であればなおさら問題ないでしょう。
③定年後
サラリーマンの宿命からも解放され、これから老後を迎えるというタイミングは自由に住環境を変えることもでき、資金的にも退職金を含め、ある程度これまでの賃貸生活で蓄えた貯蓄等も期待でき、住宅ローンを組むことは現実的ではないですが、キャッシュで購入することは可能ではないでしょうか。
老後も賃貸生活という選択肢ももちろんありますが、今後年金生活になってもずっと家賃が発生するため、終の棲家という意味では、このタイミングも悪くないと考えます。
■自分のタイミング
このように人生にはさまざまなライフイベントが人それぞれあり、どのタイミングで家を購入すべきかの答えはとくに見つかりません。
家が欲しいと思う時期がひとつのタイミングかもしれませんが、単に欲しいだけでは高価な買物ゆえなかなか難しく、ご自身の環境という大きな問題があります。
また現実的なところでは住宅ローンを完済できる年齢というものも一つの決め手になる要因ではないでしょうか。
このブログに書かれていることは一つの主観であり、決してこの限りではないのですが、家の購入のタイミングで悩まれている方は是非ご参考にしていただければ幸いです。
ライフイベントごとの支出がわかる「ライフプラン」の作成も承っております。
ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
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